セントジェームスのサイズ選びとサイズ感

セントジェームスのブランドタグ

定番の人気ブランド「セントジェームス」

長年洋服の買取をさせていただき、特にナチュラルブランドを中心に携わってきました。
多くのブランドを扱ってきた中で、フランスの老舗ブランドであるセントジェームスにはとても思い入れがあります。
洋服がお好きな方であれば必ず一度は着た事があるカットソーの定番中の定番。
すでに何枚か持っていても、ついつい買い足してしまう不思議なカットソーですよね。
もちろん私もヘビーユーザーでして、常時20枚は所有しております。
この類のカットソーなどはオーシバルやルミノアなど他にもいくつか思い浮かぶブランドがあるのですが、やはり手元に残り長く付き合えるのはセントジェームスだけでした。

キッティではセントジェームスのカットソーを年間約600着近くお買取りをさせていただいています。
宅配買取りでお送りいただいたお品物の中に必ずと言って良いくらいセントジェームスが入っており、多い方ですと一度の買取で10着なんて方も珍しくはありません。
それだけセントジェームスは多くの方に支持されていることが買取を通しても十分伝わってきますよね。
長年着込んだものから新品のものまで、内容も様々ではありますが、キッティではその全てをお買取させていただきます。
セントジェームスのお買取りをお考えの方は、ぜひ実績や経験豊富な私たちにお任せください。

キッティでは査定結果のご報告をお電話でお伝えさせていただくことがございますが、その際にセントジェームスの話しも今までたくさんしてまいりました。
そんな中セントジェームスをお買取に出される理由がいくつかあるのですが、その中でも断トツの理由はサイズ感です。
正確には、「サイズ選び」を間違えてしまったという理由が一番多く感じます。
ご存じの方も多いと思いますが、セントジェームスの製品は洗うと縮んでしまいます。
それ故に一生懸命サイズ選びをして買ったにの、洗濯をしたらサイズ感が全く変わってしまい着れなくなったなんて経験をされた方も多いと思いまし、私もその一人でした。
そんな私でしたが今ではセントジェームスのサイズ選びを間違えることも迷うこともなくなりました。
そこで今回はこれまでの買取を行って得た知識と、個人的にセントジェームスのカットソーを10年以上買い続けてわかった、セントジェームスの失敗しないサイズの選び方をお伝えしたいと思います。

セントジェームスの歴史

サイズ選びの前にセントジェームスの歴史について。

セントジェームスのブランドロゴ
フランス北部に位置するノルマンディー地方にある”SAINT JAMES市”その町の名を冠した「SAINT JAMES」は1889年に創業。
元々は船乗りが愛用していた手編みのウール・コットンに端を発した”バスクシャツ”はボートネックニットの総称にもなっていますが、その中でもブランドを代表するモデル”OUESSANT”(ウエッソン)は100年以上にも及ぶ伝統を守り続けその流行に左右されない不朽のスタイルと高い品質は世界中の人々に愛され、今も自国フランスで生産され続けています。

定番モデル「OUESSANT」と「NAVAL」

そんな歴史あるセントジェームス製品の中で、有名なモデルは大きくわけると2つ。

1つ目は、OUESSANT (ウエッソン)

セントジェームスの定番アイテム「OUESSANT」
セントジェームスのシャツの定番中の定番。
コットン100%で目のしっかりとした素材は、セントジェームスの中でも肉厚な生地で、洗濯機でガンガン洗っても大丈夫。
着込んでいくことによって、だんだんと風合いも出て、肌に気持ちよくなじんでいきます。
恐らく誰もが一番知っている、セントジェームスの顔といえるモデルではないでしょうか。

2つ目は NAVAL (ナヴァル)(ナバル)

セントジェームスの長袖シャツの定番アイテム「NAVAL」
セントジェームスのもうひとつの長袖定番シャツ、ナヴァル。
フランス海軍の水兵たちの制服であったことからこの名がついたそうです。
上質なコットン100%の素材は、ウエッソンより糸の番手が細くやや薄手です。
吸湿性に優れており、洗濯を繰り返し着込んでいくことにより、よりいっそう肌に気持ちよくなじんでいくのが特徴です。
見た目はボートネックの胸もとと肩口が無地なのが、すっきりした印象です。
画家パブロピカソがこよなく愛したことでも知られ、多くの着用画像を拝見するにピカソはこちらのナヴァルがお気に入りだったようですね。

セントジェームスの生地の縮みについて

セントジェームスにはこれ以外にも多数種類がありますが、
基本的にこの2種類を気分や天候に合わせコーディネートする方が多いのではと思います。

今回は定番アイテム「OUESSANT」の生地の縮みについてを書こうと思います。
SAINT JAMESの製品は”未洗い”の状態で販売をしています。当然水通しすると生地が縮みます。
私も過去にそういった事を全く理解せずに購入し、新品の状態で何も気にせずに洗濯をしてみると全体的に大きく縮んでしまい驚いた事がありました。
着れなくはないのですが格好良く着るには程遠くなってしまい、結局タンスの肥やしにしてしまったのが何枚もありました。
着たいという気持ちが先にでてしまい、何も知らずに苦い経験した過去がたくさんございます。
そういった経験が今となっては洋服の知識となり、今のお仕事に活かされ良かったのですが、もしOUESSANTをこれから買おうと思っている方がいらっしゃいましたら、この記事を見て縮み率を想定し間違いのないサイズ選びをして頂ければと思います。

初めに新品のウエッソンを水洗いし、一度の水通しどのくらいの違いがあるのかを見てみました。

セントジェームスのシャツの袖部分

パッと見での縮み具合がわかります。

セントジェームスのシャツの着丈の縮み具合

明らかに縮んだ着丈ですが”約4cm”縮んでいます。
サイズT5の場合 未洗い72cm → ワンウォッシュ68cm

セントジェームスのシャツの身幅の縮み具合

続いて身幅ですが着丈程ではないですが”約2cm”縮んでいます。
サイズT5の場合 未洗い52cm → ワンウォッシュ50cm

セントジェームスのシャツの袖丈の縮み具合

最後に袖丈ですが”約3cm”縮んでいます。
サイズT5の場合 未洗い58cm → ワンウォッシュ55cm

今までの経験から使用されている糸の色によっても縮み率は多少前後すると思います。
大よその縮みのイメージはつくかと思います。

単純に一回りまではいかないにしても、ウエッソンに関してはそれに等しいくらい縮みが出ます。
今ではあまり見なくなりつつある洗い込み省略ですが、ある意味希少なブランドの1つとも言えます。
自分で洗って生地の縮み具合や色の変化などを体感し、洋服選びの成功・失敗を含め面白さや奥深さを感じさせてくれる1枚で、ちょっとした手間みたいなモノも含めて”SAINT JAMES”というブランドの良さであると私は思っています。

縮み具合を想定してサイズを選ぶ

上記の検証や経験から、一度の水通しで約一回り縮むことが予想されますので、新品を購入する際は一回りの縮みを想定し、欲しいサイズのワンサイズ下のサイズを試着します。
そのワンサイズ下のサイズ感が、購入後一度水通しをした際のサイズ感と予想が出来ますので、イメージがしやすいのではないでしょうか。
糸に使用された染料により、縮み率はそれぞれ違うと思われるため、一概に全てが同じとは言い切れないのが残念ですが。。
私はこの選び方で長年買い足しを繰り返していますが、今では着れなくなるなどがなくなり、自信を持って買い足しています。
セントジェームスのサイズ選びに迷ってしまったら、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

カラーバリエーションもセントジェームスの魅力

セントジェームスのカラーバリエーションが豊富なシャツ類

セントジェームスの魅力は、カラーバリエーションの豊富さもその一つです。
ボーダーだけではなく無地物も展開され、季節に合わせて素材感を選べるなど支持される理由は多々あります。
昔のような、「セントジェームス=マリンスタイル」といったイメージも今ではさほど感じなくなりました。
大人の贅沢なカジュアルカットソーといった位置づけとなり、無理におしゃれをしなくても、セントジェームスを一枚着るだけで着る方の雰囲気を高めてくれます。
老若男女問わず大人から子供まで幅広く支持されるブランドだと思います。

同じようなボートネックでボーダーのカットソーは様々なブランドから発売せれていますが、結局は長持ちしなかったり、肝でもあるボートネックがクタクタになり見た目がだらしなくなってしまうことが多いです。
似ているけど全く別物。
やはりセントジェームスは何百年も続く歴史のあるブランド。
愛され続ける理由はもはや説明など必要がなく、これからも私たちのワードローブに必ずある一着になるのだと思います。

最近は大きめのサイズ感が人気

数年前まで、セントジェームスを着用する際に選ばれていたのはタイトな着こなしでした。

XXS XS S S~M M M~L L XL
公式サイズ ユニセックス T0 T1 T2 T3 T4 T5
T36 T38 T40 T42 T44
日本サイズ レディース XS S M L
メンズ S M L XL XXL XXL~

女性であればサイズT0~T2を。
男性であればサイズT3~T5を。

身体に吸い付くようなフィットした感じや、首元のボートネックがスッキリと見えるように、身体にあったサイズよりもワンサイズ下げたものを選ぶ。
当時は私もそうでしたが、その着こなしが流行りでもありました。
着こなし方としても、どちらかというとインナーに使うのが支流だったと感じます。
タイトなサイズを選びシャツの中に着る。またはシャツを中に着て、上からタイトなセントジェームスを着こみカーディガン代わりに。
一枚で着る時は出来るだけ身体にぴったりなサイズのものを選び、クラッシックな着こなしが定番だったと思います。

現在ではファッションの流れがナチュラルな着こなしへと変化し、飾るよりも自然に着るという着こなし方が支流となり始め、ゆったりめが定番の着こなしと変わりつつあります。
着ていてストレスを感じないことや、大きめのサイズを着ることで身体のラインが気になる方でも体型をカバーできる着こなしが支持されているように感じます。
インナーとしての着用がメインだったセントジェームスが、今では一枚で着用し、コーディネートの主役として重宝されるようになりました。
理由は多々あると思いますが、そういった着こなしの変化からセントジェームスのサイズ選びは変わってきているのだと思います。

買取というフィルターを通しても、査定の為にお送りいただくサイズも今までよりもT3が多くなりました。
お客様と実際にお話をさせていただくと、T0を選ぶことが少なくなりT1~T3を選びゆったりしたものを購入している。という声を多く耳にします。
あえて大きめを選びゆったりとしたサイズ感で着こなしたい。大きめをボトムにインして着ているなど、着こなしの変化が伺えます。
現在は女性がT1~T3を、男性がT3~T6を好んで着られるようですね。
購入の際はサイズアップが定番のようです。

セントジェームスは品薄状態

新品の時点で品薄の状態であれば査定額は高くなる傾向にあります。
知人にセントジェームスを取扱いしているショップを運営している方がおります。
セントジェームスについて色々とお話をさせていただいたときに、「オーダー分がまともに入荷しなくなってきていて、事前にオーダーした枚数よりも少ない枚数が入荷するのが最近の傾向」というお話を聞きました。
特にレディスとメンズで一番共有されるサイズとなったT3に関しては、セントジェームスの日本代理店でも品薄の状態が続いているようです。
増産すれば解決することに感じますが、セントジェームスは作り方を変えたり、大量に生産が可能になるアジア工場での生産をすることをしません。
何百年も自国フランスで作り続け、作り方や素材にも一切妥協をせずに今なお作り続けています。
故に需要を満たすことができない部分もありますが、逆に妥協をしないモノ作りだからこその魅力を感じ、セントジェームスを選ぶ方が多いのだと思います。
水洗い後に縮むことも、形を変えずにずっと生産され続けることも、含めて全てがセントジェームスの魅力なのだと私自身も実感しております。

キッティではセントジェームスを高価買取します

最後になりますが、そんなセントジェームスのカットソーをキッティではこれからも高価買取をさせていただきます。
もちろんコンディションによって査定額は様々ですが、ナチュラル系のアイテムとしてだけではなく、様々なファッションスタイルに対応可能な万能な一着として、生活の一部でもある普段着としての価値を理解し、買取をご利用いただくお客様にご納得いただける査定額をお約束いたします。

お洋服のお買取に重要なことは、流行りのスタイルやブランドの希少性を理解し査定をするところ。
キッティでは最新のアイテムはもちろんブランドの希少性を理解した上で、セントジェームスのような流行りに左右されることの少ない、作りや実用性といった部分が評価される「ベーシック」なブランドに対してもしっかりと査定をさせていただきます。
このベーシックを理解していなければ、流行りのアイテムや着こなしを理解できないと私たちは考え、日々お買取をさせていただいておりますので、安心してご利用いただけますと幸いです。

皆様のたくさんのご利用をスタッフ一同お待ちしております。